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Salesforce World Tour TOKYO 2023 レポート


こんにちは。

少し前になりますが、720日~21日に開催されたSalesforce World Tour TOKYO 2023について書きたいと思います。

 

はじめに

私はSalesforce World Tour TOKYOに参加するのは今回が初めてで、合計7つの講演にオンラインで参加しました。

事前にアジェンダを見てどの講演に参加するかを検討していたのですが、目を引くようなタイトルが多く、とてもワクワクしました。

それと同時に、同じ時間帯に参加したい講演が被っていたりするので選択が難しかったです。

(後日、アーカイブ配信をしていただけるので、次回参加するときには「アーカイブ配信がないもの」を優先しようと思います!)

 

Salesforce World Tour TOKYO 2023のテーマは「AI、データとCRMがビジネスの未来を創る」でした。

多くの企業の方がAIと営業やマーケティングの共生をテーマに講演されていました。また、Day1の基調講演では生成AIのデモンストレーションがありとても驚きました。

 

それでは、参加した中で印象に残った講演について感想を書きたいと思います。

 

講演について

“英語学習業界の最先端 プログリット社の急成長を支えた戦略的MA活用”

講演内容

こちらは、株式会社プログリット様による講演です。

SalesforceとAccount Engagementの導入背景と活用内容や導入効果についてのお話でした。

 

Account Engagementの活用事例では、見込み客の追跡など人が行うには大変労力のかかる作業をシナリオに入れて実装しているといった内容をご紹介いただきました。

導入効果としては、「広告の見える化による最適化推進」、「人が手を動かさない仕組みとして年5,000時間ほどの削減」を達成されているとのことです。

また、SalesfroceとAccount Engagementを使いこなすには「ビジネスサイドの推進者が必要」、「小さな成功体験を積む」などのお話がありました。

 

感想

お話の中にあったように、Salesforceの活用を推進していくためには、システム管理者から操作方法を説明されるだけではなく、実際に営業業務を行っているビジネスサイドの推進者(協力者)が必要で、システム部門と営業部門が協力してSalesforceの活用推進に取り組んでいくことが大切だと改めて感じました。

 

“保険の枠を超えた価値創出を実現する人財育成(DX・Salesforce)の取り組み”

講演内容

こちらは、アフラック生命保険株式会社様による講演です。

アフラック生命保険株式会社様は、ユーザ企業としてSalesforce認定資格保有No.1を達成しているそうです!

 

Salesforceについての教育の目的、教育プログラムの内容や方針、特徴などをご紹介いただきました。

本来Salesforceの資格は、Salesforceを導入する側のシステムベンダーが取得するものであり、ユーザ企業は積極的に資格取得のために教育投資などは行わないのではないかと思います。

ユーザ企業なのにSalesforceの教育を推進する理由は、「システムの安定稼働」、「統一化したシステム構築」、「開発を丸投げしない」などが挙げられていて、結論としては「Salesforceを使い倒したいので教育を実施している」とのことでした。

 

感想

この講演では、ユーザ企業としてのSalesforceとの向き合い方について考えることができ、とても興味深かったです。

 

私は前職で、お客様から「Salesforceを導入したけど全く使いこなせていない」といった声を聞くことがありました。

お話を伺う中で、営業チームの方が「Salesforceの入力を手間だと感じてしまう」→「データ入力を怠る」→「データが不完全なものになる」→「Salesforceを上手く活用できない」といった状況が発生していることが分かりました。

営業チームの方が入力を手間だと感じてしまう根本的な原因は、「一生懸命入力しても何ができるか分からない」、「どんな機能があるのか分からない」といったようにSalesforceに対して分からないことだらけで興味を持てないといった点が挙げられると思います。

その点で、アフラック生命保険株式会社様は、ユーザ側としても積極的にSalesforceの機能を学ぶ活動に取り組むことで社員の皆様に興味を持っていただき、それがSalesforceの有効活用の実現に繋がっているのではないかと感じました。

 

おわりに

以前読んだ本の中に、

SFAは省力化のためのシステムではなく、成果を最大化させるためのものだと認識しましょう

(引用:『営業の基本』,横山信弘,日本実業出版社:2019年,「第9章営業の支援システム」)

とありました。

もちろんSalesforceを導入することで、自動化が可能になり工数削減につながることもたくさんあります。しかしそれだけでなく、「営業の成果を最大化するためのシステム」という認識を頭の片隅に置いておくことで営業チームの方々(ユーザ)もデータ入力作業に対する抵抗が減るのではないかと思うので、これをユーザ一人一人に積極的に伝えていくことが重要だと私は考えています。

 

Salesforce導入のお手伝いをする側としても、導入するだけでなく、「どのような使い方をすれば営業の生産性が上がるのか」や「どの機能を使えば目標達成できるのか」など、お客様それぞれのビジネスに寄り添った使い方や機能をご提案できるような仕事をしていきたいです。そうすることで、ユーザ側の方々に導入後も興味を持ち続けていただき、有効活用していただけるのではないかと思いました。

 

私はSalesforceのシステム管理者の業務に就いて日が浅く、これまでに営業職やマーケティングの経験もないまだまだひよっこです。

そのため、今回の講演の中には少し難しいお話もありましたが、これからどんどん学んでいきたい!という意欲が湧き、とても勉強になりました。

また、テーマであるAIについても驚くような機能がたくさんあり、AIとの共生についても考える機会になりました。

現地で参加された方のレポートを拝読すると、ブースで機能の体験をできたり、担当の方とお話できたりするようなので、いつか機会があれば現地参加もしてみたいと思います!