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自衛隊から未経験のIT業界へ

ご挨拶

初めまして、成田と申します。 初投稿になるので、今回は自衛隊からIT業界に転職して思ったこと感じたことなどを書いていきます。この投稿が今悩んでいる方の後押しに少しでもなれれば良いなと思います。

経歴

自分は高校卒業後、約12年弱勤めた自衛隊を2022年の2月末に辞め、未経験であるIT業界へ足を踏み入れました。自衛隊では"総務"として(自衛隊に総務なんてあるんだって思う方もいると思いますが)、PCでExcelやWordを使用した文書の作成や管理、多方面に渡る業務調整等をしておりました。なんで公務員から普通の会社員に?と疑問を持たれる方も多いと思うのですが、自衛隊というのは特別国家公務員という枠組みで、この「特別」がかなりのクセモノなんですね。これを話すと長くなってしまうので割愛させていただきますが、自分としてはこれからもっと『給料を上げたい』『もう少し自由になりたい』『専門分野を身に付けたい』と思い転職を決意しました。自衛隊を除隊後、かくがくしかじかありましたが、運も良く、何とかIT業界に足を踏み入れ、現在エンジニアとして1年半以上を過ごしております。

初めてのIT業界①〜職業訓練校編〜

IT業界の会社に入社後、1ヶ月半程、ITに関する基礎知識を学べる職業訓練校に行かせていただきました。こちらではサーバーやネットワークに関する基礎知識、コマンド入力等を勉強させてもらいました。 ネットワークの勉強に関してはCisco社が提供するPacketTracer(パケットトレーサー(以下ブログでは「パケトレ」)というソフトウェアを利用し、実際にコマンド入力をすると機器がどう動くのかをPC上で確認しながら勉強できました。

もうとにかくわからないことばかりで、殴り書きでメモっては休憩時間や家に帰った後に綺麗に整理してました(汚いメモですみません)。

もちろん、この自宅にある重ーーいPCにもパケトレをインストールし、整理したメモと照らし合わせながら30分から1時間程、復習を毎日しました。

復習は

  • 用語の意味

  • コマンドの中の情報

を整理しました。

これがわからないと自分が今何をしているかわからなくなるため、なんとかこの復習を繰り返して訓練校での勉強について行きました。

このパケトレでの学習後は実機利用での学習になりました。実機利用前につまづいたのが「ケーブルをどこに繋げるか」です。たくさんあるんですよね、ケーブルを繋げる口って…まずコンソールケーブルってなに…てなります。まぁここは一旦置いておきます。 実機利用の学習についてですが、パケトレで使用したコマンドを入力してもエラーが出ることがあるんですね。なので、ここからはここにあるようなブログをたくさん調べて、どのコマンドならできるのか調査です。

これは本当に思ったのですが、皆さんの失敗や経験を記事にしたブログのおかげでかなり学習が助かりました。 同じ経験をしてる人ってたくさんいるんだな…と。 実機での学習はそれの繰り返しでした。 この画像の右上と下のメモ(「変更」と記載している箇所)は実機とソフトウェアで違う動きをしたためメモったところだったと思います。

このような学習を1ヵ月半程、その後、案件入場まで3ヶ月程(がくがくしかじかありました)あったので似たような学習をその間も実施しました。

この間、とある方から言われた一言があります。

『エンジニアの仕事は6割から7割がドキュメント作りだから、いくらエンジニアとしての技術が身についてもこれができないと辛くなるよ』

この時、自分のエンジニアのイメージはとにかくコマンドを叩いて叩きまくるものだと思ってたのであまりに気にも止めてませんでした。

初めてのIT業界②〜現場編〜

ついに現場入りです。もうドキドキです。 現場先は誰もが聞いたことがある超大手さんでした。

まず、自衛隊しか経験がない僕はプロパーさん達が使う言葉に戸惑いました。何度も飛び交っていた言葉の例と意味を以下に列挙します。あくまで未経験の自分が戸惑った言葉ですので知ってる人は飛ばして下さい。

※意味は調べたりプロパーさんに聞いたりしました。

  • COTS:一般的な製品。市販されている製品。

  • GOTS:特注品。市販されておらず、特定の目的のために作られた製品。

  • PM:プロジェクトを管理する人。

  • PMO:PMを補佐する人。

  • PL:PMから伝えられる計画をSE等に正確に伝え、プロジェクトを進める人。

何か他にもいろいろありましたがまず会話についていくのが精一杯… これはどこでもあると思うのですが(自衛隊でもありました)、その職業、職種、現場だけでしか使われない特有の言葉、これを当たり前と思って話しちゃダメだな…と…慣れてしまうと当たり前になってしまうかもしれませんが常に言葉には意識はしようと思いました…。

いろいろと戸惑うこともありましたが作業も徐々に始まっていきました。

初めての現場での作業は、エンドユーザー様との打ち合わせ資料を作成することでした。こちらはパワーポイントで現場で決められた定型に合わせ資料を作成、レビュー、修正をし完成させるものでした。

この資料がデタラメだと検証や構築に支障が出ると思ったため何度も相談やレビューをしてもらいました。結論への持っていき方、結論を見た後に検討過程を見ても齟齬がないか等、学ぶことが多々ありました。

初の現場はこの打ち合わせ資料と打ち合わせ資料を設計書に落とし込む作業で1年が終わりました。

ここでとある一言がフラッシュバックします。 『エンジニアの仕事は6割から7割がドキュメント作りだから、いくらエンジニアとしての技術が身についてもこれができないと辛くなるよ』

たしかにこれはそうかもしれないと…

自分は自衛隊にいた時総務として年間1万件以上の文書を取り扱ってきました。そのせいもあってドキュメント作成で苦になることはなかったです。ただし、エンジニアとしての結論への持って行きた方や検討の順番等、まだまだ吸収していかなければいけない課題がたくさん出ました。あと、官公庁育ちの癖で「言葉が硬すぎる」と言われたことがあります。これはもう慣れていくしかないですね。

たまにZabbixでプチ検証みたいなこともしてたのですが、こちらの話はまた別の機会にでも話せればいいなと思います。

まとめ

初の投稿で話が脱線したりしてまとまりがなく申し訳ないです。 この約1年半を通して、ドキュメントをしっかり作れる人は技術をしっかり言語化できる人だと感じました。ドキュメントを作れるだけではダメですし、ただ手を動かせる技術者でもダメなワケで…

ただ自衛隊にいる時とやることは変わらないと思い、以下に意識していることをまとめました。

* わからないことはすぐ調べる * その日得た技術や知識は整理する(復習) * 技術や知識は人に説明できるようにする(言語化)

以上、華麗に転身したわけではないですが、自分の自衛隊から転職して思ったこと感じたことでした。

実は自分の後輩も今この業界に挑戦しています。後輩に負けるわけにもいかないので今後も必死に頑張ります。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。